リハビリの種類

  1. 予防的リハビリ

    がんと診断された後で、手術や抗がん剤治療、放射線治療などが始まる前や治療が開始されてすぐに行って、治療に伴う合併症や後遺症などを予防するものです。がんのリハビリは、治療と並行して行いますので、病状の変化などあるゆる状況に対応することが可能で、治療のどの段階においてもリハビリの役割があり、がん患者さんのQOLを向上・維持するためにサポートします。

    予防的リハビリ

  2. がん手術前後のリハビリ

    この時期にリハビリとしては、手術の合併症予防、早期回復、合併症および後遺症の最小化などがあります。特に肺がんや食道がん、胃がん、大腸がんなどで開胸・開腹手術を行うと、痛みや麻酔の影響で呼吸が浅くなり、痰がうまく出せず、肺の奥にたまりやすくなるため、肺炎を起こす危険性が高くなります。合併症の予防、早期離床を促す「呼吸リハビリテーション」が有効です。

    手術前に複式呼吸の練習し、トレーニングマシンなどを使って持久力の訓練、そして緩和ケアにて痛みを取り除きます。

    がん手術前後のリハビリ

    なお、呼吸困難に伴うつらい症状を和らげるためには、下記のような方法が効果的です。

    • ・体位を工夫し、楽な姿勢を上手にとり、横隔膜への負担を減らす
    • ・呼吸が苦しいため、胸式呼吸になるが、それは悪化の原因でもあるので、腹式呼吸を心がける
    • ・軽く運動することで気管支が拡張され、のどに絡んだ痰も出やすくなり、呼吸が楽になる
  3. ストレッチ

    しっかりとした呼吸のために、首の関節・筋肉や、胸やお腹・腰の筋肉が十分に働くことが必要です。また、寝返りをしたり、起き上がったりする際には、腰が大きく動く必要があります。 手術前からストレッチを行うことで、これらの筋肉をリラックスさせ、柔軟に動きやすく、呼吸しやすくすることができます。

    1. 1.首のストレッチ
    2. 2.肩甲骨周辺のストレッチ
    3. 3.腰のストレッチ

    ストレッチ

  4. この他に頭頸部がん、乳がん、子宮がん、腕や脚 (四肢) に発生したがん、
    脳腫瘍などいろいろながんの合併症や後遺症に対応したリハビリがあります。

    乳がん手術後のリハビリ手術後の肩関節の可動範囲縮小の予防や改善、リンパ浮腫の予防や早期発見のために、上肢関節可動域訓練、筋力トレーニング、自主トレーニング指導などを行います。
    開胸・開腹手術前後の
    呼吸リハビリ
    • ・食道がんや肺がんなどの開胸・開腹手術による肺炎などを減らすために手術前からリハビリを行います。
    • ・胃がん、肝がん、胆のうがん、大腸がんなどの消化器系のがんの開腹手術でもリスクの高いがん患者さんに対して行います。
    頭頸部がんの手術前後の
    リハビリ
    • ・舌がんなどの口腔がんの手術後ののみ込みの障害や発声障害に対してリハビリを行います。
    • ・頸部リンパ節を切除した後に起こる肩関節の機能障害に対してリハビリを行います。
    腕や脚 (四肢) のがんの
    手術前後のリハビリ
    • ・腕や脚 (四肢) を切断した場合に義肢を作製し、リハビリを行います。
    • ・腕や脚 (四肢) を残す手術の場合に生じる機能障害に対してリハビリを行います。
    • ・がんが骨に転移した場合に生じる障害に対してリハビリを行います。
    脳腫瘍の手術前後のリハビリ脳に発生したがんによって起こる言語障害や運動障害などに対して、手術前後にリハビリを行います。
  5. 再発・転移期のリハビリ

    抗がん剤や放射線治療の副作用として痛み、吐き気、だるさなどの症状があります。また、口内炎や吐き気・嘔吐、下痢などの副作用で食欲が低下して栄養状態が悪くなり、眠れなくなることもあります。さらに、精神的なストレスを感じたり、気持ちがふさぎ込んだりして、心身ともに疲れ果ててしまい、昼間もベッドから起き上がることができないことがよくみられます。
    寝たきりになると、筋力はたちまち落ちて体力も低下し、少し動いただけでエネルギーをたくさん消費するため、疲れやすくなります。疲れるから動かない、動かないためさらに体力低下といった悪循環におちいります。この時期には「回復的+維持的リハビリテーション」を行います。

    「運動療法」を中心に実施します。具体的には、ウォーキングや自転車運動といった有酸素運動、そして軽度の筋力トレーニングやストレッチも実施します。
    運動を行うことによって身体機能が高まり、動いてもエネルギーをそれほど消費しなくなり、疲れにくくなります。また、すっきりした気分になり、精神的苦痛も軽減されてQOLが向上します。
    運動療法はいろいろな症状が出た後ではなく、抗がん剤や放射線の治療中に開始することがより効果的です。

  6. 積極的治療を受けられなくなった時期のリハビリ

    がんの進行とともに体力が低下し、日常生活にも支障をきたします。

    • ・食べたくない、栄養障害、口内炎
    • ・前進衰弱、倦怠感
    • ・筋委縮、筋力低下
    • ・寝たきり

    といった症状をできる限り緩和する「緩和的リハビリテーション」を行います。
    筋萎縮や筋力の低下を予防する方法としては、リハビリスタッフや看護師から定期的に運動療法の指導を受けるとともに、寝たきりにはならないように、生活習慣・環境を見直します。そして、痛みがあることでも活動が制限されるため、緩和ケアにより、痛みを積極的にコントロールします。
    またがんになると、胸水や腹水がたまり、手足がむくんでつらくなりますが、マッサージは手軽に行え、このようなつらさを緩和するのに非常に効果のある方法です。

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